ろっぢ安曇野遊人でティータイム・カルチャーが開かれました。学芸員の細萱亜矢さんを講師に迎え、美術展の楽しみ方や基本、解釈について、お茶を飲みながらお話を伺いました。
「美術、アートの楽しみ方は、人それぞれ。決まりはありません。でも、ちょっと知識があるとより面白くなってきますよ。」と細萱さん。
西洋絵画、とくに時代の違うものを見るときは、作品の時代や国、描かれた目的など、宗教や文学などで謎解きをするのも楽しいでしょう。
たとえば、と開かれた美術書には16世紀のブロンズィーノ作「愛のアレゴリー」。中央に描かれた女性はヴィーナスで、登場人物は「欺瞞」や「嫉妬」「心理」「時間」の象徴・・・当時の宮廷人などの限られた人にしかわからない複雑な寓意が隠されているとのことです。
ギリシャ神話や伝説も、私たちが「因幡の白ウサギ」の話を知っているくらい、西洋では常識なのでしょう。東洋美術の場合でも、仏教や風水などを知っていれば鑑賞の幅がぐっと広がります。ボタンの花と猿ならばおめでたいと感じるでしょう。
「それにくらべると抽象画はもっととっつきやすい絵画といえます。西洋的な伝統的な美術から離れようとする活動から始まったとすると、西洋的な教養や知識がなくても、誰でも「みる」ことができます。個人の感覚で味わいましょう。」と細萱さんが言うと、皆「そんなものでいいの!?」と一安心。
では、美術展に行ってみましょう、ということで、松本市美術館で開催中の「薔薇空間・宮廷画家ルドゥティと薔薇に魅せられた人々」を例に、美術展の楽しみ方をシュミレーションしてみました。
まず、はじめにざっと見て、印象に残ったものから、じっくり見る、カフェやショップで余韻を楽しむ、ワークショップに参加する、カタログを買って図版だけでなく情報や思い出を残す・・・なるほど、味わいつくすんですね。
年配の方は「こんな絵は自分のところに飾りたくないわ」と、抽象画になじめない方もいらっしゃいましたが、見るだけならば自分の中に何を感じるのか、何を思い出すのか、共感したり反発したり、そんな「非日常」や作品との「対話」を楽しめればいいのではないでしょうか。
美術館の多い安曇野。気分転換しに美術館に立ち寄れば、難しいこと抜きに心地よい時間が過ごせます。そろそろ春の気配、ココロの洗濯に出かけてみませんか。
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